SCDのセンセーショナルなタイトル
あけましておめでとうございます。
本年も宜しくお願い致します。
先日、2021年最初の『スポーツコレクターズダイジェスト』が届いたのですが、新年を飾るにはセンセーショナルなカバーでした。
『forgery』つまり「偽造事件」の特集です。
事件の内容
偽造されたのはNFL シアトルシーホークスのQB、ラッセル・ウィルソンの直筆サインアイテム。
市販のフルサイズ/ミニヘルメットや8×10フォトに犯人がウィルソンのサインを書き込み、販売していたというものです。
偽造サインなら日本でも横行しているため、悪質ながらも異例な事件とはいえません。
本件をSCDが取り上げたのは、直筆サインのみならず本物であることを証するホログラムシールも偽造されていたからです。
ホログラムによる証明の普及
本物であることを証明するためにホログラムが使用されることは一般化しています。
本ブログでも以前紹介したように、多くの選手が個別のホログラムシールを直筆サインの真正性証明として使い、また選手のみならず鑑定機関なども真正性を鑑定した証として使用しています。
その他、トレーディングカード(トレカ)でも贋作防止のためアッパーデック社がホログラム印刷を導入し、日本でもエポック社がトレカに認識ホログラムを印刷しています。
ホログラムシールの偽造効果の現状
広く普及しているホログラムシールですが、これまでも本ブログやツイッターで述べてきた通り、ホログラムシールの偽造はあらゆる場面で発見・報告されています。
注意深く比較検証することで、本物と偽物は見分けられるものの、ホログラムシールの偽物が存在するなどの情報は共有されにくく、またネットを介した売買等では画像のみではシールを十分に確認できないという問題もあります。
さらにアッパーデック社がトレカにホログラムを印刷した1990年代前半と違い、インターネットや印刷機器が発達した現在ではホログラムの作成(または外注)するハードルが著しく下がりました。
そのため、現在では、ホログラムシールには偽造を「牽制する機能」はあれど「防止する機能」は大幅に失われていると言っても過言ではないように思われます。
これらの状況を踏まえ、PSAは認識シールとスマホを組み合わせた新しい証明方法を検討していると発表していましたが、ネット取引に適合した新しい証明方法の普及を切に願うところです。
P.S.近況
昨年はツイッターを停止した後、ブログ更新に使っていたPCが壊れ、更に年後半にはスマホの調子がおかしくなるという不運に見舞われました。
しかしこれも何かの天啓と捉え、端末買い替え後もブログ等のアウトプットを停止し、その分インプットに注力して過ごしています。
『疑問カード練習帳』もAdobe In Designでレイアウトを見やすいように作り直し中です。
この期間のインプットはいずれ何らかの形でアウトプットしたいと思いますので、引き続き宜しくお願い致します。