疑わしいRefractorカード

『fake直筆サインボールのオークションサイト』の続きです。

前回の記事はこちら

 

 

Tom Brady ref. RC

出品の中で最も興味深かったのが以下の
2000 Bowman Chrome Tom Brady Refractor RC(以下「in Q」)
です。

見た瞬間、「何かが違う」と感じるのですが何が違うのか言語化できない、そんなカードでした。

 

 

in QのeBay Auth. Guarantee検討

まずは手がかりとしてin Qに付属しているeBay Authenticity Guaranteeから考えてみましょう。

いくつかのeBay Authenticity Guarantee事例を確認し、

共通する特徴がin QのeBay Authenticity Guaranteeにも当てはまるか比較検討します。

比較してみるといくつかの違いがありました。

①封緘ホロシールの位置 
    比較例:カード裏側
    in Q:カード表側

②QRコードの位置  
   比較例:封緘シールと同面
   in Q:確認できず

③カードを包むビニールバッグのサイズ 
    比較例:カードセイバー等のサイズに合っている
    in Q:サイズが合っていない

複数の比較例に共通特徴がin Qには当てはまらない為、
in QのeBay Authenticity Guaranteeの真正性には疑いがあると判断しました。

 

 

in Qのカード検討方針

続いてin Qのカード自体の検証です。
しかし、オークション画像は暗く粗いため、比較が困難です。

そこで同種の疑わしいカード(以下「類似カード」)の検証ステップを挟むこととしました。

 

類似カード

類似カードとして採用したのはこちらのカードです。

類似カードが偽物であることを確認したうえで、類似カードの特徴がin Qにも共通するか否かを検証するというステップです。

つまり、
類似カードは偽物である
  ↓
類似カードとin Qは同じ特徴を持つ
  ↓
in Qは偽物である
という三段論法です。

 

 

Gem Grading Inc.

類似カードのグレーディングは、実在していた鑑定会社による鑑定のため真正ラベルも存在しています。

そこで、まずラベルの真贋から判断します。

比較の通り、「G」と「0」に書体相違が見られるため、fakeの疑いがあります。

 

 

類似カード自体

次に類似カード本体の検証をします。

fakeカードの判断ポイントとして書体や箔押し等がありますが、今回は光り方に着目します。

 

少し説明しますとTopps Chromeのリフラクター等の光り物カードには

「背景と選手で光り方が違う」

という特徴があるように認識しています。

 

手元のカードで見てみます。

このカードの選手付近で「光が当たっている部分」と「光が反射している(光っている)部分」を図にするとこんな感じです。

この光り方を踏まえて、類似カードとreal(PSA鑑定カード)を比較してみると

図にすると

このように類似カードと本物では光り方に違いがありました。

 

結果、Gem Gradingラベル&カード共に疑わしい点があるため、類似カードをfakeと判断してよさそうです。

 

 

in Qと類似カードの比較と結論

では、in Qと類似カードを比較してみます。

in Qも類似カードと同じく、選手部分も背景部分と同じように光っています。
そのため、in Qのカード自体も真正性に疑いがあるといえます。

 

以上を纏めると、in Qは
eBay Authenticity Guarantee:疑わしい
Refractorの光方:疑わしい
となります。

そして、前回検証した通り他のオークション品もfakeの疑いが強く、オークショナーの鑑定には疑問があることも踏まえると、
in Qはfakeと疑うに足るだけの合理的根拠が複数があると判断できるでしょう。