【トレカ】グレツキーT206ワグナーの歴史(その4)

199? グレツキーT206ワグナー、PSAのグレーディングを受ける

 

グレツキーT206ワグナーはPSAのグレーディングを受けています。


グレーディングの年代は明らかではありませんが、ラベルに「McNall/Gretzky」と記されていることから91年のサザビーズオークションは以降であることは間違いないでしょう。

 

また、(異論はありますが)このグレツキーT206ワグナーがPSAがグレーディングした第1号カードだとも言われています。

 

ラベルの管理番号が1番であることや、PSAの事業開始が1991年だったことを踏まえると、第1号であったということにもあながち間違っていないように思われます。
なので、本稿ではグレツキーT206ワグナーがPSA第1号であるという前提で話を進めてまいります。

PSAのグレーディング結果は8。10段階(数字が大きい方が良い)中の8のため90年前のヴィンテージカードとしてはだいぶ状態が良いという評価になります。

 

 

 

現在における鑑定会社の問題

 

91年のグレツキーT206ワグナーに始まるグレーディングは2021年で30年を迎えるわけですが、順風満帆だったかというとそうでもありません。

特にここ数年ではグレーディング業界全体に対する大きな懸念が再び現れています。

 

1つ目はトリミングの問題

ヴィンテージカードや近年の高額カードがトリミングされていたにもかかわらず、鑑定会社がそれを「スルー」してグレーディングしてしまった(している)という問題が取り沙汰されています

上下同じカードですが、下画像では上下が僅かに切られています。

 

2つ目は意図的な評価の問題

こちらはベケット社に端を発した問題で、ベケットの特定の関係者が同社に依頼したカードの鑑定結果が不自然に良い評価ばかりであるということが指摘されています。


また真偽のほどは明らかではありませんが、PSAの中の人から「上司より鑑定人へ既に評価結果が決められたカードが回されてくる」との告発文も公表されました。

 

これらは根強い不信感となり、何かことが起きるたびに鑑定会社への強い非難として顔を出してきています。
【その5に続く】