Q.MLB Authenticationはどう認証されているんですか。
A.オーセンティケーターが自分の目で確認し、その場で認証しています。
MLB Authenticationとは
バットやボールが実際にMLBのゲームで使用されたことを証明する制度です。
この制度で認証された実使用アイテムはホログラムシールが貼られます。
そのシールのナンバーを特定のサイトで入力することで、そのアイテムがどの試合で使われたのかを確認できます。
人の目で確認
実使用アイテムの認証は
オーセンティケーターが自分の目で、
実際にそのアイテムが使用されている場面を確認しています。
そのため、MLBの実使用アイテムが生まれる場所には必ずオーセンティケーターがいます。
彼らはレギュラーシーズンのゲームのほか、春季トレーニング、オールスターゲーム、プレーオフ、ワールドシリーズのすべての球場に配置されます。
認証の方法
オーセンティケーターは、実使用アイテムをその場で即認証します。
例えば、
球審が交換したボールをボールボーイがすぐにオーセンティケーターに渡し、
オーセンティケーターはその場でシールを貼っています。
他にも試合直後のグランドに降りていき、ホームに置かれたままのベースにシールを貼付けます。
時間が経つほど「リアルではない」とう疑惑が生じるため、疑念を挟む余地がないタイミングで認証しようとしているのがよく分かります。
オーセンティケーターとは
実使用アイテムの認証を行うオーセンティケーターは、Authenticators、Inc.という機関に属しています。
彼らには状況の調査や証拠の保全というスキルが求められることから、オーセンティケーターは捜査機関での最低10年の経験を持つ者がほとんどです。
例えば後述のジーターの3000本安打を担当したオーセンティケーターは、ニューヨーク警察に24年間勤めた経験を有しています。
発足はオペレーション・ブルペンがきっかけ
MLB Authenticationが創設されたのは、1999年に発生したオペレーション・ブルペンがきっかけでした。
事件の詳細はこちらを見てください。
これによりコレクターは大きな損害を被り、実使用アイテムは信頼を失いました。
実使用アイテムという貴重な鉱脈をMLBが制度的に保証することで、アイテムは価値を取り戻し、ファンは安心を得、MLBは大きな収益源を手にしました。
D.Jeter 3000本安打ボール
プロスペクトのデビューゲーム、偉大な記録がかかったゲーム、そしてスター選手の引退ゲームではMLB Authenticationの果たす役割はとてつもなく大きなものになります。
その試合に使われたもの、または記録達成時に使用されたものであると証明されることで、アイテムの価値が大幅に上がるからです。
Derek Jeterの3000本安打のとき、オーセンティケーターは、審判団と協力して、Jeterの打席のみ特別にマークされたボールを使うことにしました。
そのJeterの打席専用の実使用ボールがオークションに出品されており(3000本安打のボールではありません)、施されたマークを確認することができます。
MLB ロゴのうえに「J」、下に「1」と記載されているのが確認できます。
またA-Rodの3000本安打のときにも同じようなマークがなされていました。
MLB Authenticationの認証を受けない実使用アイテムもある
MLBの実使用アイテムが全てMLB Authenticationの認証を受ける訳ではありません。
例えば2015年にエイドリアン・ゴンザレスが、開幕3試合で5本のホームランを放ったとき(MLBレコード)、バッティンググローブは認証されましたが、バットは本人の意向で認証を受けませんでした。
もしゴンザレスがこのバットをディーラーに譲渡した場合、MLB Authenticationの認証のない実使用アイテムとしてマーケットに出てくることになるでしょう。
Toppsのカードへの認証
今ではTopps社のハイブランドやTopps NOWのメモラビリアカードにもMLB Authenticationの認証シールが貼られています。
今回、認証過程に関する情報は見つけられませんでしたが、他のアイテムと同じくオーセンティケーターが自ら確認し、認証シールを貼付したのでしょう。
そのコストを考えると、高価格帯のカードのみ認証されているのも理解できます。
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