Q.ジャージーの状態を保つために注意すべきことはなんでしょうか。
A. サインと同じですが、ポイントは「収納用具」です。
「直筆サインの保管方法」と同じく、ジャージー(実使用物を含む)の保管方法を調べてみました。
熱、湿度
湿度、熱はジャージーに対しても悪影響を与えます。
過酷な環境はジャージーの縫い目をボロボロにし、特に湿度はカビを生やします。
サインと同じく
湿度:40〜60%
温度:18〜20℃前後
で保管し、定期的に風通しとチェックを行い、快適な環境を維持しましょう。
光
紫外線はジャージーにも影響するため、暗所保管が原則です。
当然、太陽光に直接当てるのは避け、室内でもUVカットアクリルなどを使うのが望ましいです。
専門家の中には、可能であれば50〜70ルクスを維持するのが望ましいと提唱している人もいます。
ただ、ちょっと生活するには暗いですね。
※引用:
https://www.hitachi-hoken.co.jp/woman/health/p12.html
ジャージーの保管形態
ジャージーの保管では主に「フラット」「ローリング」「ハング」が使われています。
このうち、避けるべきは「ローリング」。
ジャージーを軽く畳んだ後くるくるっと巻き、ジップロックなどのプラスティックバッグに入れて置く方法です。
ジャージーを畳むことで出来るシワや折り目は繊維に無理をかけ、生地を傷める原因となります。
また巻いた状態は通気性も悪く、カビが発生する原因にも。
「ハング」はジャージーを吊しておくためシワや通気性の問題はありません。
しかし、ハンガーを使う場合、肩の部分に負荷がかかりすぎる場合があるので注意が必要です。
そこで「ハング」の場合に望ましいのがトルソー(マネキン)。
人型に整形されたマネキンが全体でジャージーの重さを支えるので、肩だけに重さがかかることはありません。
「フラット」は広げて保存する方法でよく見る額装。
これもジャージーにかかる負担が少ないため、望ましい方法と言われます。
ケース
一番にダメ出しされているのは
ジャージーを「ジップロックに入れて保管」
すること。
恥ずかしながら私もやっていました。
プラスティックの袋は微量のガスを放出し、これが時間の経過共に布地を腐食していってしまいます。
また、プラスティックの臭いが布地に移り、ジャージーがプラスティックの匂いを発するようになることも。
そのため、ジップロック保管は避けるようにしましょう。
ジップロック以外で注意すべきなのは「酸性素材」。
ケースの材質に酸性素材が使われていると、ジャージーに黄ばみやシミを起こしてしまいます。
先程説明した「額装」でも、下地に酸性度の高い紙マットを使われている場合があるため、acid freeのスエードマットに変えることが推奨されています。
代替案
とはいえ、acid-freeの額装もトルソーによる保管も一般のコレクターにはハードルが高いですよね。
家中をジャージーを着たマネキンや大きなジャージーの額装だらけにする訳にはいかないですし、何より値段が高い。
そこで私は、これらには劣るものの次善の策として提案されているAcid-free素材のケースを使うことにしています。
しかし、Acid-freeの紙箱を日本で探すと意外に高価。
ジャージーが格納できるサイズとなると5000円ぐらいになりかねません。
そこで見つけたのが写真やプリントの保管用に作られた無酸性ストレージボックス。
酸性部質による写真やプリントの黄ばみを防ぐことを目的とした、無酸性素材で作られたケースです。
値段も1000円前後とAcid-free紙箱に比べるとさほど高いものではありません。
またポリプロピレン製なので結構しっかりしています。
トレカとの大きさ比較
以下は実際に使っている様子です。
坂本サインジャージー
&
カーメロGUプラクティスジャージー
なるべく折り目がつかないよう、余裕を持って入れるようにしています。
あとはこれを定期的にチェックすることで、劣化を遅らせることができるのではないかと期待しています。