Q.サインの独占契約とはどんなものですか。
A.特定の選手のサイン商品を、競合他社には卸させないことを定めた契約です。
独占契約とは
サインメモラビリアの独占契約とは、選手の直筆サインを販売する権利を独占する(排他的な)契約をいいます。
例えば、『マイケル・ジョーダンとUDの独占契約』で書いたように、アッパーデック社(UDA)はマイケルジョーダン選手(ジョーダン)と独占契約を締結しているため、他社はジョーダンのサインを販売することはできません。
ただ厳密に言えば、独占契約を締結しているのはUDAとジョーダンのため、
契約の当事者ではない他社は同契約に縛られないのですが
とりあえず「独占契約=他社が販売できない」と単純に整理しておきましょう。
トレーディングカードでの選手の独占はつとに知られていますので、
以下ではサインメモラビリアにおける独占契約を中心に見ていきたいと思います。
4大スポーツにおける独占契約
2019年10月末にAnthony DavisがUDAとサインメモラビリアの独占契約を締結しましたが、
他にはどんな選手が独占契約を結んでいるのでしょうか。
独占契約を有する4大スポーツ選手を調べた結果は以下の通りです。
※可能な限り最新の情報に基づいてリストを作成しましたが、なにぶん地道に拾い集めた情報のため、事実と相違している部分がございましたらご容赦ください。
【MLB】
【NBA】
【NFL】
【NHL】
あらゆる商品を独占契約で押さえているのは数件
まず最初に、サインカードやジャージーカード、サインメモラビリアといった凡そ商品に関するほとんどの権利を独占しているのはジョーダンら数名だけということ。
独占契約のほとんどは、サインメモラビリアだけ、またはサインカードだけといった特定の商品カテゴリーでの独占です。
そして完全なる独占またはそれに近しい形態の独占を有しているのはほぼUDAでした。
ここにはあげていませんが、ゴルフのタイガーウッズもUDAと契約している選手です。
彼のファンコポップにはUDAのロゴが入っていたので、ジョーダンと同じく数少ない完全なる独占契約なのかもしれません。
圧倒的に強いFanatics社
また見ていただくとおわかりのように、サインメモラビリアの独占契約数は圧倒的にFanatics社が多いです。
同社については『Fanatics Autenticのここが凄い』でも取り上げましたが、
ここまで囲い込んでいる選手が多いとは思いませんでした。
NFLを見てみると、ジャージーの売り上げトップのブレイディこそTristerですが、マニングファミリーもBig BenもマリーノもFanaticsです。
トレカでは戦国時代に突入した感のあるNHLも、サインメモラビリアではFanaticsの一人勝ち。
NBAとMLBではなんとか他のメーカーがキープレーヤーを押さえて対抗していますが、それでも存在感は無視できないでしょう。
各リーグのオフィシャルパートナーを務めているだけのことはあるということでしょうか。
購入時には信頼性の目安に
日本ではサインメモラビリアはトレカに比べてまだ普及していない面があり、私も含めコレクター側に知識や経験が不足していることは否めません。
それでもサインメモラビリアが欲しい時には、こういった独占契約を有している企業の商品を買うことをお勧めします。
サインメモラビリアはかさばるアイテムが多いため、企業側でスペースを用意し選手がそこに出向いてサインすることが少なくありません。またそのときの様子を収めた写真も頻繁に公開されています。
そのため、相対的に「本物である可能性」が高いと言えるでしょう。